「建築」って何だろうとずっと考えていました。小学生5年の時に、建築家になりたいと思って以来の自問を含めた私のテーマです。そのため、いろいろと寄り道をしました。その約40年のことは割愛します。
結論めいたことを言うと、建築とはつなぎのデザインということではないか、です。
例えばの話ですが、住宅を設計するということを考えてみました。普通は住宅という「ハコ」の設計ですね。それは間違いはありません。でもそれに込める「想い」や「暮らしのありよう」などを考えるとそれだけではないよう気がします。そんなことがあったので、結構若いころ(30代ごろからでしょうか)から、違う表現の仕方があるのではないかと、言葉を探していました。
そこで行き着いたのが「つなぎのデザイン」という言葉です。申し訳ありません、ヤマダ語です。
その意味について、例えば住宅を設計するということは何だろうと考えた見ました。
それは
①世界中でたった一つしかい\ないその土地と、世界中でたった一組しかいないクライアントとの関
係をデザインする
②その土地は、法令以外にも、駅に近いとか坂道があるとか、生活に不便といった社会的な環境と
の関係をデザインする
③そこには具体的な建築物ができるので、その素材や生産地、素材を加工する技術や担い手、それ
らを成り立たせるために時間やお金の関係をデザインする
と考えたらすべて「つなぎのデザイン」と言い表してもいいのではないかと考えた次第です。
これは一つの要素でしかありませんが、そこから「建築の再定義」が見えてくるような気がします。
これって、私たちの既成概念ををぶち壊し、その上で想像力をもって再構築していけるような楽しい作業に思えてきます。
ヒントや叱咤、できたらたくさんの激励があると励みになります。